「地方公務員と国家公務員、どちらが給与が高いの?」という疑問を持つ方は多いでしょう。実は一概にどちらが高いとは言えず、勤務地・職種・年齢によって大きく異なります。

この記事では、両者の給与の仕組みの違いから平均年収の比較まで、データをもとにわかりやすく解説します。

地方公務員と国家公務員の給与の決まり方

まず両者の給与の決まり方の違いを理解することが重要です。

🏛️ 国家公務員

  • 給与法(人事院勧告)で全国統一
  • 俸給表は全国共通
  • 地域手当で勤務地差を調整
  • 採用は各省庁・国家試験
  • 転勤が全国規模になることも

🏠 地方公務員

  • 各自治体の給与条例で決定
  • 国の俸給表を参考に独自設定
  • ラスパイレス指数で水準が変わる
  • 採用は各自治体の採用試験
  • 原則として管内での勤務
📌 ポイント

国家公務員は全国統一の俸給表を使用しますが、地方公務員は自治体ごとに独自の給与体系を持っています。ただし多くの自治体は国の俸給表に準じているため、大きな差は生じにくい仕組みになっています。

平均年収の比較

人事院・総務省の調査データをもとに、平均年収を比較してみましょう。

区分 平均年収(令和5年度) 平均月給 平均ボーナス
国家公務員(行政職) 約672万円 約41万円 約178万円
地方公務員(都道府県) 約680万円 約42万円 約177万円
地方公務員(市区町村) 約640万円 約39万円 約168万円
民間企業(全産業平均) 約460万円 約30万円 約97万円

※ 人事院・総務省資料をもとにした推計値。職種・年齢・地域により大きく異なります。

平均値だけで見ると、都道府県職員が最も高く、次いで国家公務員、市区町村職員の順になっています。ただしこれはあくまで平均値であり、勤務地による差が非常に大きい点に注意が必要です。

ラスパイレス指数とは何か

地方公務員の給与水準を国家公務員と比較するための指標がラスパイレス指数です。国家公務員の給与水準を100として、各自治体の水準を数値化したものです。

都道府県別ラスパイレス指数の例(令和5年)

都道府県 ラスパイレス指数 国との差
静岡県102.2+2.2%
東京都100.5+0.5%
埼玉県100.3+0.3%
全国平均約99.5-0.5%
青森県96.8-3.2%
鹿児島県96.3-3.7%
鳥取県96.6-3.4%

ラスパイレス指数が100を超える自治体では、国家公務員より給与が高くなります。都市部の自治体は指数が高い傾向にあり、地方の自治体は低い傾向にあります。

地域手当が年収に与える影響

国家公務員の場合、勤務地によって「地域手当」が支給されます。これが国家公務員の年収に大きな差をもたらします。

勤務地 地域手当率 月額加算額(俸給30万円の場合) 年収への影響
東京都特別区20%+60,000円/月+約83万円/年
横浜市・川崎市16%+48,000円/月+約66万円/年
大阪市16%+48,000円/月+約66万円/年
名古屋市8%+24,000円/月+約33万円/年
地方(手当なし)0%0円±0円
⚠️ 注意点

地域手当は国家公務員だけでなく、地方公務員にも設定されている自治体があります。同じ都市部でも、国家公務員と地方公務員で手当率が異なる場合があります。

職種別の給与差

同じ公務員でも職種によって給与差は大きく異なります。特に専門職では国家公務員と地方公務員で差が生じやすいです。

職種 国家公務員(目安) 地方公務員(目安) 傾向
一般行政職(30歳)約430万円約420〜450万円ほぼ同水準
警察官(30歳)約450〜500万円地方のみ
教員(30歳)約450〜480万円地方のみ
医師(35歳・公立病院)約900万円約850〜1,000万円自治体差大
自衛官(30歳・曹)約400〜450万円国家のみ
国税専門官(30歳)約480万円国家のみ

まとめ:結局どちらが高い?

地方公務員と国家公務員の給与差をまとめると、以下のようになります。

💡 結論

「どちらが高い」という単純な答えはなく、勤務地・職種・年齢によって変わります。東京都内の国家公務員(地域手当20%)と地方の地方公務員(ラスパイレス96%)では、年収に100万円以上の差が生じることもあります。自分のケースをシミュレーターで確認することをおすすめします。

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